これからはゼロエネルギー住宅の時代

ゼロエネルギー住宅という言葉を聞くのは初めてという方は、まだまだ多いかもしれません。これは一次エネルギー消費量収支ゼロの住宅のことで、ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字を取って「ZEH」とも呼ばれます。地球温暖化ガスの排出…

Published by atrickfl in2021年3月6日

ゼロエネルギー住宅という言葉を聞くのは初めてという方は、まだまだ多いかもしれません。
これは一次エネルギー消費量収支ゼロの住宅のことで、ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字を取って「ZEH」とも呼ばれます。
地球温暖化ガスの排出量削減が世界的な課題となっている昨今、政府が新しいタイプの住宅として実現と普及を目指しています。
既に2020年までには省エネルギー基準が定められていますが、それよりも厳しい基準で建築されるのが、このゼロエネルギー住宅(以下、ZEH)。
その特徴としては高性能な断熱材をベースにしながら、優れた効率性で省エネに優れた機器、あるいは住宅の創エネの主力になりつつある太陽光発電システムなどを、上手に組み合わせていることです。
そして結果には、年間一次エネルギー消費量の正味を極力ゼロに近づけます。
ちなみにZEHとして認められるには、厳しい条件をクリアすることが必要です。
例えば断熱性能の要件においては、断熱性能をUA値という指標で調べ、それぞれの地域ごと定められた0.4から0.6以下の数値にしなければなりません。
これはエネルギーを極力必要としない住宅にするためには、欠かせない要件です。
また省エネの要件においてもエネルギー消費の大きいとされる4項目、すなわち空調・照明・給湯・換気の設備で、一次エネルギー消費量を20パーセント以上削減することが求められます。
もちろんそのためには省エネ効果が高くZEHにふさわしい、様々な設備やアイテムを導入することが必要になります。
例えばハイブリッド給湯器もその1つ。
これは空気熱による電気ヒートポンプとエコジョーズを組み合わせながら機能化することで、時間帯やニーズごとに使い分けられる優れもの。
しかも床暖房にまで用途を広げることが可能です。
このハイブリッド給湯器を導入するだけでも、給湯エネルギッシュ消費量を約50パーセントも削減できることが判明しています。
エアコンも一次エネルギー消費量が高いことで知られており、ZEHの省エネ要件をクリアするには難しく思えるかもしれません。
しかしAPF値に優れた高効率エアコンを導入すれば、要件のクリアも可能です。
ちなみにAPF値とは通年エネルギー消費効率のことであり、この値が大きいほど消費電力の少なさを意味します。
高効率エアコンであれば、従来のエアコンと比べて年間で約40パーセントもの省エネが期待できます。
もう1つ省エネ効果のアイテムで見逃せないのが、LED照明です。
お店や企業だけでなく一般家庭でも、既に幅広く定着していることで知られます。
省エネ性能が高く寿命も長持ちな上、電気代も大幅にカットできるため、コストパフォーマンスは抜群。
用途ごとに調光や色調も選べる豊富なラインナップで、ZEHのあらゆるお部屋にも対応できます。
そして最後の要件で忘れてはならないのが創エネ。
エネルギーを自力で生み出すことも、ZEHでは求められます。
つまり太陽光発電システムをメインにしながら、家庭用燃料電池や蓄電池などを上手に組み合わせることで、日常はもちろん非常時においても活躍する設備の導入が必須です。
そこで期待されるのが、やはり太陽光パネルでしょう。
再生可能エネルギーとして優れた機能を発揮することで知られます。
また屋根の種類に合わせて様々なタイプがあるもの安心。
例えば瓦タイプでは強度や耐久性に優れるだけでなく、重量も本来の瓦屋根に比べて10分の1という軽さを誇ります。
さらにストレートタイプには、切妻屋根や寄棟屋根にも対応します。
前者は軽量かつ堅牢で、優れた耐久性や防水性を発揮。
しかも見た目の美しさも損ないません。
また後者では、重厚で高級感のある仕上がりが実現可能です。
機能においても高い防水性を誇ります。
いずれにしてもこれらの設備やアイテムを導入することは、ZEHの要件をクリアためには不可欠と言えるでしょう。